5月5日の物語

 

ある晴れた春の北海道の小さな町。
川の音が聞こえる緑に囲まれた小さな家に
新しい命が降りてこようとしていた。

5月5日の子どもの日。
4歳離れた姉の下に生まれる二つめの命。
それはそれは、期待する父。

 

姉は近くの野原に遊びに行く。遠くに日本海が見える。



風に乗って飛んできた手作りの鯉のぼりを見つけ、喜び勇んで拾おうとした時に現れたのは隣の男の子。
取り合いになった姉は負けてしっぽを持ち帰った。

それを見た父は悟った。女の子だな・・・と。

期待に答え、しっかりと男勝りです(笑)

子どもの頃は自然の中を駆け回って遊んでいました。

春は、ふきのとう・おたまじゃくし・山菜・野イチゴ・湧水、

夏は、セミ・バッタ・桑の実・グスベリ・鳥の卵・川遊び・干し草のにおい、

秋は、こくわ・栗・くるみ・こおろぎ、落ち葉・霜柱・山葡萄

冬は、雪・足あと・うさぎ・スキー・雪合戦・春の雪解け・伐採・・・。

 

春は、雪解け水で泥んこ遊び、フキノトウでおままごと・笹笛を吹き、

夏は、背の高い草の間でかくれんぼをし、夜は屋根の上で青白い月明りで本を読み、

秋は、ビート畑の収穫を手伝い、山葡萄でぶどう酒を作り、霜柱を踏んで

冬は、薪ストーブに栗をくべて食べ、ウサギの足跡を追い、寒い朝のカチカチの雪の上で短靴で自転車にのったり・・・。

 

遠くに海の見える原っぱに寝ころんで、母の指輪を太陽に透かして見るのが好きだった。

 

18歳まで住んでいた、懐かしい山の家は、朽ち果てつつあります。

 

春になったら、また行こう! 写真もいっぱい撮ってこよう!